エルニーニョ現象は半年~1年という長い周期で地球上の気象に変化をもたらします。
エルニーニョ現象が起きると、夏は冷夏、冬は暖冬と、日本では比較的穏やかな気候となりがちです。
今回は、エルニーニョ現象が起きると暖冬や冷夏、時に大雪といった気候の変化があるのかを簡単な図などを使いわかりやすくまとめてみました。
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”東太平洋上の赤道付近の西へ吹く風(貿易風)が何らかの理由で弱まり、暖かい海水が西へ流されず、通常より東に暖かい海水域が広がる現象”です。
と言うと堅苦しいので解りやすく図にしてみました(^O^)/
通常の太平洋上での海や空の状態は、
図のように、貿易風ってやつが暖かい海水を西へ追いやり広い冷水域ができ、その結果通常の気候を保ってます。
※ここで注意点ですが、冷水域、低い海水温、高い海水温、暖かい海水等と表していることは、決められたOO℃等の値でではなく、周囲との相対的な差で表してます。
なので、冷水域だからと言ってびっくりするほど冷たい海水というわけではありません。
ではエルニーニョ現象が起きると、
弱まった貿易風の為暖かい海水が西に押されることなく、東西に広範囲で広がります。それによって気圧のバラスが崩れ気候が変化。
偏西風を押し上げられなくなり、太平洋高気圧の張り出しができにくくなり、曇りの日が増え気温が上がりにくい→冷夏となります。
後で触れますが、冬には暖冬で合ったり、時に大雪など発生させます。
ここで少し気圧の話。
ここだけの話、管理人は高気圧直下の海は暖かく、逆に低気圧直下の海は冷たいものかと勘違いしてました。
低気圧とは、周囲より気圧の低い空気の渦です。【周囲より気圧が低い】ので、1気圧より高い場合もあります。
海上で例えると、周囲より暖かい海水により暖められた空気が水分を含み上昇(この上昇したことにより気圧が低くなり「低気圧」となる。)。上空に上がった空気は冷やされ(100mで平均0.65℃)厚い雲ができ雨を降らせます。
高気圧とは、周囲より気圧の高い渦です。低気圧と逆になります。
空気が上空から下降してくるため、海上や地表の気圧が高くなる「高気圧」となります。
空気が下降するということは、上空で雲として水分を手放した空気が下降、加工に伴い気温が上昇、湿度もさがり、地表にぶつかった乾燥した空気は方々に散る。なので天気も良くなります。
上昇時に水分を手放してる空気は下降時に気温も上がる為(100mで1℃)、天気も良くなるのでしょう。
本来なら赤道上の冷水域に多くな高気圧がで西が高気圧、東は低気圧の西高東低(冬によく聞く気圧配置)冬型になるのですが、
不安定な状態の気圧により偏西風が蛇行させられ、蛇行させられた偏西風より冷たい寒気が下がらないと言う事もあり、平年より暖かい冬(暖冬)となるのです。
暖冬とはいえ、平年の気温にプラスOO℃という話なので寒いところは寒いのです。
そこに湿った空気が流れ込むと…、と言う事です。
日本にとっては、どちらかと言うと過ごしやすくなり気味なエルニーニョ現象。
それはたまたま偏西風のラインが関係してるだけで、世界中で異常気象をもたらします。
貿易風で海水の状態が変わってきますので、貿易風の発生メカニズムが分かればエルニーニョ現象や真逆のラニーニャ現象(猛暑、冬は極寒)がある程度予想できるようです。
話全般を見るうえであらためて注意したいのは、気圧の場合高い低い、暖かい冷たいというのは【周辺と比べてどうか】と言う事なので、意識しながら読むとわかりやすいかと思います。